硝酸から窒素への脱窒過程で起こる多段階還元反応の最終段階で生成する亜酸化窒素(N2O)が二酸化炭素の310倍以上の温室効果ガスであり、120年程度大気中で安定に存在することから、その蓄積による濃度上昇が懸念されています。また、上層では、N2Oから分解された分子がオゾン層破壊にも寄与することから、N2Oを削減することが求められています。本研究室では亜酸化窒素の電気化学的還元についても研究しています。金属触媒や錯体触媒などの人工触媒だけではなく、亜酸化窒素還元酵素(N2OR)についても研究しています。
Abinash Chandro Sarker, Masaru Kato*, Mitsuki Kawamura, Takeshi Watanabe, and Ichizo Yagi*, Selective Electrocatalysis of Nitrous Oxide Reduction Reaction to Nitrogen at Carbon-Supported Pt–Pd–Sn Nanoparticles, Catal. Sci. Technol. 14, 4137-4141 (2024). [DOI: 10.1039/D4CY00664J]
Abinash C. Sarker, Masaru Kato*and Ichizo Yagi*, Electrocatalytic nitrate and nitrous oxide reduction at interfaces between Pt-Pd nanoparticles and fluorine-doped tin oxide, Electrochim. Acta 425, 140628 (2022). [DOI: 10.1016/j.electacta.2022.140628]