History of the Lab.

Yagi Lab. has been established on April 1, 2013.

八木研究室は2013年4月1日に開設されました。その後2014年4月に嶋津研究室から実験室を受け継ぎ、現在に至っています

地球環境科学研究院物質機能科学部門は、理学部化学科環境化学講座(旧教養部)が母体となっています。当時の喜多研究室では電極触媒の基礎研究、特に単結晶電極について精力的に研究が行われていました。その後、嶋津研究室では電極触媒を「環境修復やモニタリングのための機能界面材料の設計・開発」や「環境汚染物質の無害化」に応用する研究が行われました。

八木研究室では、これまでに培われてきた計測技術と機能界面構築技術を駆使して、「計測と材料開発を強くリンクさせた材料設計指針の深化」と「基礎研究による新規概念の探索」を両立させてゆきたいと考えています。当初のターゲットは固体高分子形燃料電池(PEFC)の電極触媒やアイオノマーなどの要素材料技術でしたが、10年が経過した現在、硝酸還元による地下水の浄化、亜酸化窒素還元による温室効果ガス削減など環境問題に直結した研究テーマも取り扱っています。また、金属酵素のような生体内で高効率な触媒反応を確立した系における分光電気化学を研究することでヒントを得、生体模倣非白金系電極触媒の開発も行っています。さらに生体内の超高効率電子移動に繋がるキラリティ(不斉)を界面に導入した系における基礎的な研究も開始しました。今後も研究分野をより学際的かつ階層的に拡張します。

古くても現役

八木研究室には今も、喜多研から嶋津研を経て、現役で稼働している古い装置があります。特に古い装置は、以下の写真左側の真空蒸着装置と写真右側のDEMSです。このような古い装置でも、新たな発見に繋がる実験結果をもたらします。

真空蒸着装置

30年以上前に北大工学部の毛利衛助教授(当時、現 日本科学未来館館長)が宇宙飛行士になる前に廃棄した物品を当時喜多研の魚崎浩平助教授(当時、現 NIMSフェロー)と嶋津克明助教授(当時、現 北大名誉教授)が譲渡されて整備したものです。真空ポンプ部分や加熱機構が改修・追加されてはいますが、ガラスベルジャーや筐体は当時のままです。

電気化学微分質量分析装置(DEMS)

喜多研で高云智博士(現 ハルビン工科大学教授)が単結晶電極表面で生成する化学種の検出に使用していた装置です。真空ポンプや質量分析計部分は更新されていますが、硝酸還元反応の生成物分析に利用しています。

Equipments

八木研には以下の装置があります

@CB102
フェムト秒再生増幅レーザー Integra-c (Quantronix)
光パラメトリック増幅器 TOPAS-c (LightConversion)
狭帯域光パラメトリック増幅器
 TOPAS-WHITE-NB (LightConversion)
分光器+高感度検出器3式
THzラマン顕微鏡 (ONDAX)
アナログポテンショスタット(北斗電工)
ファンクションジェネレータ HB-305(北斗電工) 
真空蒸着装置(アルバック)
アークプラズマ蒸着源(アドバンス理工)2式
UVオゾンクリーナPlus PC-450(メイワフォーシス)

@5階
真空蒸着装置(嶋津研より移管)
プラズマクリーナ(嶋津研より移管)
小型高周波誘導加熱装置 MU-1700(SKメディカル電子)
単結晶用誘導加熱装置 EASYHEAT224(アロニクス)
水酸素バーナー サンウェルダー(サンウェル)
EQCM 3式(嶋津研より移管)
回転リングディスク電極装置  (PINE) 3式
高性能ポテンショスタット
 IviumStat (Ivium Tech.)
 CompactStat(同上)
 HZ-7000(北斗電工明電舎北斗)
 HZ-5000(同上)
電気化学QCM RQCM (Inflicon)
フーリエ変換赤外分光計 FTS-7000e (Agilent)
紫外可視近赤外分光装置 SolidSpec-3700(島津)
研磨機ダイヤラップ ML-150P(マルトー)
切断機マイクロカッター MC-201N(マルトー)
コンビニエバポ(バイオクロマト)
UVオゾンクリーナー UV253H(フィルジェン)
マイクロ冷却遠心機 KUBOTA3700
卓上分光エリプソメータ FE-5000S(大塚電子)