環境適応科学コース

Contents

コースの教育の目的と内容について

本コースは、植物・微生物・物理・化学・生理学手法を用いた環境のトータル修復技術の開発について研究しています。

  • 現在人間社会は、地球環境を変化させる程大きく発展してきた。その結果、現在環境と人類の間に様々の軋轢が生じている。これからは環境により適応した人間社会の構築を行う必要がある。特に、様々な物質に囲まれた物質社会の中で、それらが環境に負荷を与えないように、その製造、流通、廃棄などあらゆる過程において、低減策を講じなければならない。
  • 本コースでは、上のような観点から、人類の物質社会から生じる負荷を低減し、環境に適応した人間社会を構築するための研究と教育を行う。
  • 上記の目的を達成するために、環境負荷の計測、影響評価を行うとともに、環境適応機構の解明、負荷低減化のための新たな技術・方法論を開発する。また、人間社会を環境適応型社会に変革するための中核となる人材を養成する。
X線回折測定による多孔性構造解析
均一な細孔を有する多孔性結晶
PFAAsの発生と輸送
PFAAsに対する微生物プランクトンの反応
木に穴をつくって棲むフナクイムシの共生微生物は生物活性物質を生産する

目指すべき方向

  • 環境負荷の把握のための調査技術の開発と環境負荷計測の実践
  • 環境負荷低減のためのクリーンナノテクノロジーの開発
  • 環境負荷による健康影響、生態影響と環境適応機構の解明
  • 環境リスクの評価法・予測技術の開発
  • 環境ビジネスの企業化

教育の特徴

  • 環境負荷低減化のための高度専門職業人を養成
  • 環境問題の解決を目指す研究者を育成
  • 環境計量士等の資格取得を支援
  • 環境マネージメント、リスクマネージメント

コース担当教員

野呂 真一郎(教授)、沖野 龍文(教授)、豊田 和弘(准教授)、山田 幸司(准教授)、鷲尾健司(助教)、LIU Tong(助教)

講義・実習について

(これらの内容については予定です)

  • 環境適応学総論:持続的な地球環境の保持のためには、環境への負荷を少なくする とともに、多岐にわたる環境への適応を考えていく必要がある。本総論では、環境適応の基礎となる、生体システムの理解や物質・生体と環境 との関係を概観し、環境適応のための化学物質の管理やナノテクノロジーの基礎について学ぶ。
  • 環境適応学特論:環境負荷低減化のためには、現在の環境負荷の状況を正しく計測し把握する必要がある。この講義では、環境負荷の現状を定量的に計測するための様々な方法論を学ぶ。また、環境計量士を目指す人のために支援となる授業を行う。
  • 環境計量学特論:環境負荷低減化のためには、現在の環境負荷の状況を正しく計測し把握する必要がある。この講義では、環境負荷の現状を定量的に計測するための様々な方法論を学ぶ。また、環境計量士を目指す人のために支援となる授業を行う。
  • 統合環境分析法実習:環境適応、環境修復に必要となる様々な計測手法、影響評価手法、分離除去技術についての実習を行う。

想定される修論のテーマについて

  1. 環境負荷の計測技術および影響評価方法の開発
  2. 環境適応機構に関する研究
  3. 環境負荷低減のためのクリーンナノテクノロジー
  4. 環境負荷によるヒト健康影響の評価
  5. 環境負荷による生態影響の解明
  6. 環境レメディエーション方法およびプロセスの開発
  7. 水中汚染物質を除去・分解するための多孔性材料の開発
  8. 地球温暖化ガスの分離回収に関する研究
  9. 海藻中の有用成分の探索と構造解析
  10. 水域環境における新興汚染物質の発生、輸送、挙動
  11. 気候変動が水の持続可能性に及ぼす直接的・間接的影響