北海道大学 大学院 環境科学院

環境科学の座標軸を提示する

EESセミナー(10月28日16時30分~、セリャンチン・ロマン博士)開催のお知らせ

2024-10-18

下記の通り、10/28(月) 16:30~18:00にEESセミナーを開催します。ご参加をお待ちしております。

日時: 10/28(月) 16:30~18:00
場所: D201
演者: セリャンチン・ロマン博士(九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所)
講演タイトル: 二酸化炭素の直接空気回収のためのガス分離膜の開発

要旨:
膜によるガス分離は、大量排出地点(例:化石燃料発電所)での従来の二酸化炭素回収において、コストとエネルギー効率の高い方法である。しかし、カーボンニュートラル社会の実現のためには至る所で二酸化炭素を回収することが求められる。そのための直接空気回収技術(DAC)が必要とされている。しかし、ガス分離膜に基づくDAC(m-DAC)プロセスは、まだ開発・最適化されていない。m-DACの主な課題は、膜分離性能の低さ、特にCO2の透過性の低さであった。最近の開発により、DAC用に特定の膜プロセスを考慮することができるようになった。最も可能性の高いプロセスでは、空気からのCO2の十分な濃縮を達成するために、多段階膜分離プロセスが必要となる。さらに、コスト効率の高い分離を達成するためには、膜の特性(CO2に対する透過性と選択性)とプロセスパラメーター(透過圧など)の特定の組み合わせが必要である。本プレゼンテーションでは、プロセスシミュレーションの観点からDACにおける膜技術の可能性について議論し、超薄膜の開発とスケールアップにおける我々の取り組み、実用サイズの膜モジュールの組み立て、そして新しい膜技術の全体的な将来性について述べる。m-DAC技術が社会や産業界に広く展開されるための全体的な将来の可能性について説明する。(本講演は英語で行われます)



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