【プレスリリース】岩礁の生物への巨大津波の影響は意外に小さかった!
2018-01-26本学院生物圏科学専攻の野田隆史教授らの研究グループは、様々な自然災害の野生生物へのダメージを比較する新たな方法の開発に成功しました。
自然災害は生物の個体群に急激な減少をもたらします。これまで、台風、寒波、津波といった異なる種類の自然災害が種類の異なる生物の個体群に及ぼす被害を総合的に比較する方法はありませんでした。野田教授らの研究グループはこの比較方法を新たに開発し、海藻やフジツボなど海岸の岩礁に生息する生物にとっての東日本大震災の津波の被害と、様々な生物にとっての気象災害を比較しました。その結果、驚くべきことに、津波の強度は爆弾低気圧などの気象災害と比べて極めて大きいにも関わらず、岩礁の生物における津波の被害はこれらの気象災害より小さかったことが明らかになりました。
本研究で開発した自然災害が生物個体群へ及ぼす被害の比較方法は、自然災害のリスクの評価やその予測に貢献することが期待されます。
本研究成果は、Scientific Reports 誌に掲載されています。
詳細については、以下のプレスリリースをご覧ください。
岩礁の生物への巨大津波の影響は意外に小さかった!(PDF)