北海道大学 大学院 環境科学院

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【プレスリリース】ストレスに対抗するための遺伝子が昆虫の寿命を縮める〜ストレスに応答する昆虫サイトカインの受容体を同定〜

2017-12-18

本学院生物圏科学専攻の落合正則准教授(低温科学研究所)と佐賀大学農学部の早川洋一教授らの国際共同研究グループは、環境ストレスに応答する昆虫サイトカインの受容体の同定にはじめて成功しました。サイトカインは様々な細胞間相互作用を橋渡しするタンパク質性因子で、外部からの影響に対して体内の環境を一定に保とうとする「恒常性」の維持に重要な役割を担っています。昆虫の発育阻害ペプチド(Growth-blocking peptide、 GBP)は多機能性のサイトカインで、外部の環境から受ける様々なストレスに応答し、免疫や代謝などをコントロールしています。
本研究では、これまで特定されていなかった GBP 受容体をキイロショウジョウバエにおいて同定し、その性質を明らかにしました。また、この受容体が環境ストレス応答において重要な役割を果たしているだけでなく、生体の寿命にも影響していることがわかりました。本研究は、健康長寿に対する一つの提案として基礎的な研究知見を提供するものです。
本成果は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されています。

詳細については、以下のプレスリリースをご覧ください。
ストレスに対抗するための遺伝子が昆虫の寿命を縮める〜ストレスに応答する昆虫サイトカインの受容体を同定〜(PDF)

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