札幌の積雪中に存在する光吸収性粒子が融雪に与える影響
2021-10-26大気から積雪に沈着する光吸収性粒子(元々は大気中にエーロゾルとして存在するブラックカーボンと鉱物性ダスト)は,雪面が吸収する太陽光を増加させ,融雪を加速する可能性があります。本学院地球圏科学専攻の的場澄人助教(低温科学研究所)は,気象研究所等の研究者らとともに,気象研究所で開発している世界的に見ても詳細な積雪変質モデルと領域気象化学モデルを組み合わせて,2011-2012冬期の札幌の積雪中に存在する光吸収性粒子が融雪に与える影響を国内・国外由来に分離して推定しました。その結果,同期間に札幌に到達して積雪内部に取り込まれた全ての光吸収性粒子によって消雪日が15日早められ,その内,国外由来の積雪中光吸収性粒子の寄与が約7割あることが分かりました。
この研究成果は,2021年8月21日付けでアメリカ地球物理学連合が発行する科学誌「Geophysical Research Letters」に公開されました。
詳細については,以下のプレスリリースをご覧ください。