北海道大学 大学院 環境科学院

環境科学の座標軸を提示する

兵隊シロアリの大顎を伸ばすダックスフンド遺伝子:環境要因と形態形成を繋ぐ

2019-03-13

社会性昆虫であるシロアリのコロニーでは,一部の個体が巨大化した大顎を持つ兵隊に分化し,防衛を行います。今回,本学院生物圏科学専攻の越川滋行准教授,大学院生(当時)の杉目康広さん,学術研究員の後藤寛貴さんらは,東京大学などの研究者らとともに,シロアリが兵隊へ分化する際に環境情報を伝達するホルモンの下流でダックスフンド遺伝子の発現が上昇することで大顎伸長が起こることを明らかにしました。この研究成果は,体の部位の大きさがどのようにして決まるのかという発生学の重要な課題に対して,環境情報を伝達するホルモンと体のつくりを規定する遺伝子の関係性を明確に示したものです。遺伝子と環境要因がどのようにして生物の形を作るのかを明らかとした本研究成果は,動物の表現型の進化や環境要因による表現型可塑性の機構を理解する上で重要な知見となることが期待されます。

本研究成果は,英国の科学雑誌Development誌に掲載されました。

 

詳細については,以下のプレスリリースをご覧ください。

兵隊シロアリの大顎を伸ばすダックスフンド遺伝子:環境要因と形態形成を繋ぐ(PDF)

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