令和6年度公開講座
2024-05-21「生物学の技術と挑戦:環境問題の解決への糸口」
Technologies and challenges in biology:Clues to solving environmental issues
【公開講座概要】
1.開講日程 令和6年8月27日(火)~9月24日(火)(毎週火曜日開催)
18:00~19:30(質疑応答時間含む)
2.実施場所 地球環境科学研究院内講義室(対面)及びオンライン
3.受講資格 高校生または満18歳以上の方であればどなたでも受講できます。
4.受講方法 対面講義70名 / オンライン講義 150名
(どちらかを選択してください。併用受講はできません。)
5.受講料 5,000円
※定員に満たない場合のみ、特定回の受講を受け付けます。
※特定回のみ受講の場合の受講料は1,500円/回です。
※定員を超えた場合は、申込期間中でも受講が許可されない場合があります。
※高校生は無料です。(生徒手帳コピー等の提出が必要)
※納入後の返金はできません。
6.修了証書 3回以上受講した方のうち希望者には、最終講義終了後に修了証書を
交付します。
【申込方法】
1.申込方法
以下の①及び②を完了することで受講申込みが完了となります。
詳細はパンフレットをご覧ください。 → パンフレットダウンロード
① 仮申込み(受講登録):令和6年7月1日(月)~ 7月11日(木)【必着】
② 本申込み(受講料払込、本申込書提出):7月末から8月上旬予定
2.申込手順
① 仮申込み Googleフォームからお申込みください。
⇓ ⇒ https://forms.gle/3bu2wwwaJUYJ9nfk6
② 本申込み
①の「仮申込み」により受講可となった方へ7月末までに「本申込み」に必要な
手続書類(本申込書・受講料振込用紙等)を郵送します。
手続書類が届きましたら、同封されている受講料振込用紙(払込取扱票)により
金融機関にて受講料を納付の上、手続要領に基づき必要書類を送付してください。
※高校生は、受講料納付は不要です。生徒手帳コピー等を提出してください。
※「本申込み」受理後、受講許可の通知を送付します。
※本申込みの手続き完了をもって受講申込み完了となりますので、ご注意ください。
※定員充足により受講いただけない方へもその旨お知らせします。
【講義日程】
第1回 8月27日(火) 講師:大学院地球環境科学研究院 教授 相場 慎一郎 |
講義題目:気候と森林:地理的分布と気候変動の影響 |
概要:豊富な降水量に恵まれた日本は森の国ですが、同様の湿潤地域は日本の南の東南アジアまで続いています。本講義では、まず、この地域における緯度と標高に沿った森林の地理的分布について概説します。さらに、森林の継続観測によって明らかにされてきた、地球温暖化などの気候変動が森林に及ぼす影響について解説します。 |
第2回 9月3日(火) 講師:北方生物圏フィールド科学センター 准教授 中村 剛 |
講義題目:絶滅危惧植物の保全と植物園の役割 |
概要:世界の植物種の20-50%が絶滅の危機にあり、生物多様性条約では2030年目標として、野生種が環境変化に適応できる可能性を維持するために種内の遺伝的多様性を守ることが掲げられました。絶滅危惧植物の遺伝的多様性の解明、増殖法の確立、自生地への野生復帰、植物園の保全ネットワーク等について、ご紹介します。 |
第3回 9月10日(火) 講師:低温科学研究所 助教 高林 厚史 |
講義題目:光環境適応から考える藻類から陸上植物への進化と地球環境の変遷 |
概要:光合成生物は極域を含む多様な環境に適応し生態系を支えています。また光合成生物の進化、例えば酸素発生型光合成生物や陸上植物の誕生は、地球環境に大きな影響を与えてきました。本講義では初めに光合成の基礎を概説した後、光合成生物の光環境適応機構、さらには、地球環境と光合成生物の進化について議論します。 |
第4回 9月17日(火) 講師:大学院地球環境科学研究院 助教 早川 卓志 |
講義題目:繰り返される森林火災と乗り越えてきた野生動物の暮らし |
概要:急激な地球温暖化により世界中の森の気温が上昇し、大規模な森林火災が頻発しています。森林生態系の中で活動する野生動物にとって火災は致命的なものです。中でもオーストラリアのユーカリの森と絶対共生をしているコアラが劇的に森林火災に翻弄されています。コアラを例に、野生動物の現状と火災への適応について紹介します。 |
第5回 9月24日(火) 講師:大学院水産科学研究院 准教授 芳村 毅 |
講義題目:二酸化炭素の吸収の場として注目される沿岸海域の役割 |
概要:沿岸の、特に浅海域の生態系の働きにより海に取り込まれ、蓄積される炭素はブルーカーボンと呼ばれ、二酸化炭素吸収源対策の新しい選択肢として注目されています。海草や藻類は光合成により海水中の二酸化炭素を消費し、その減少した分が大気から吸収されることになります。実際に汽水域で海水中の二酸化炭素量の変動を観測した例を示しながら、沿岸海域の役割について考えます。 |