講義科目とその概要

専攻共通講義

古環境学基礎論地球環境の将来予測をするうえで、現在の地球環境の成り立ちを、過去の環境変遷の観点から理解することが重要である。本講義では、地球環境研究を進めるうえでの基礎的素養として役立つ、古環境に関する知識と学問的方法を解説する。
地球雪氷学基礎論雪氷圏環境科学の基礎である、寒気の形成過程、大気から陸面を経て海洋に至るまでの「雪の一生」を、雪氷が関与した興味深い様々な自然現象を紹介しながら、初学者にも分かりやすく解説を行なう。
大気海洋物理学基礎論大気と海洋の構造や循環・変動を把握し、それを理解するために必要な大気-海洋物理学の基礎的な講義を行なう。
大気海洋化学基礎論大気海洋の化学プロセス、および陸域生態や海洋生物との関わりについて基礎的な講義を行なう。

各コース担当の講義

化学海洋学特論海洋中の無機・有機化学物質の挙動、および生物活動、地球環境変化変動との関連について学ぶ。
生態系物質循環学特論生物圏の水・物質循環について学び、地球環境と生物圏の相互作用系について理解を深める。
大気環境科学特論雲と降水過程を中心とし、エアロゾルと水蒸気を含む大気中に発生する現象について、その物理学と観測法および地球環境との関わりについて学ぶ。
極域海洋学特論極域海洋に特有な海洋現象を把握し、そこに介在する物理過程に関して、特に大気と海氷の関わりから明らかにする。
大気力学特論地球環境に大きな影響をもつ大気大循環場の構造と形成メカニズム、およびその変動について学ぶ。
海洋力学特論地球環境の長期変動に重要な役割を果たす海洋大循環場の構造と形成メカニズム、およびその変動について学ぶ。
気候変動特論大気海洋が持つ数年から数十年スケールの気候変動、およびそこにおける海洋と大気海洋相互作用の役割を理解する。
気候モデリング特論大気、海洋、陸面、雪氷圏をふくむ結合系地球圏の数値モデル、およびそのための数値計算技術について学ぶ。
地球流体力学特論大気と海洋の力学を理解する上で必要となる流体力学、および球面上の回転成層流体について理解する。
大気海洋解析法特論大気海洋の観測データやモデル出力の解析に必要となる統計的手法、およびその解釈方法について学ぶ。
遠隔情報学特論陸面、海面および大気中の情報を人工衛星などを用いて収集する方法、およびそこで得られた情報を体系的に整理し、現場データと比較検証する方法を学ぶ。
Glacier/Ice Sheet Science (Dynamics of Glacier/Ice Sheet)In this lecture, based on the general framework of continuum-mechanical balance equations, the dynamics and thermodynamics of ice sheets (including attached ice shelves) and glaciers will be treated.
氷河・氷床学特論(一般氷河学)氷河・氷床・凍土など、地球表層に存在する膨大な氷体が、自然環境との相互作用の中でどのように生成・消滅・変動し、将来どのように変動するかを理解するための物理的基礎を学ぶ。
雪氷水文学特論雨や水蒸気とは全く異なる、固相の水が示す独特な水や熱の流れ、それに伴う物質輸送と大気・海洋・河川への影響など、積雪、河氷、湖氷、海氷が関与した寒冷圏に特有の水文学を学ぶ。
寒冷圏気象・気候学特論地球上の寒冷圏に特有に見られる気象・雪氷現象、および寒冷圏が局地スケールからグローバルスケールの気候に果たす役割とそのメカニズムを学ぶ。
応用雪氷学特論豪雪、なだれ、地吹雪、道路凍結、着氷、着雪など、人間生活に密接な雪氷現象及び利雪・克雪について学ぶ。

特別講義

地球圏科学特別講義 I地球圏科学に関した話題の国内外の研究者による特別講義。
地球圏科学特別講義 II地球圏科学に関した話題の国内外の研究者による特別講義。
地球圏科学特別講義 III地球圏科学に関した話題の国内外の研究者による特別講義。
地球圏科学特別講義 IV地球圏科学に関した話題の国内外の研究者による特別講義。

実習・演習・修論・D論

地球圏科学実習 I地球圏科学に関する野外調査・観測・解析法を実習する。
地球圏科学実習 II地球圏科学に関する実験・分析法を実習する。
地球雪氷学実習雪氷に関する観測、野外調査、測量、衛星画像解析、実験、解析を実習する。
地球圏科学演習 I地球圏科学に関する観測法の演習を行う。
地球圏科学演習 II地球圏科学に関する解析法の演習を行う。
地球圏科学論文講読 I地球圏科学に関する論文を講読し、要旨を発表するとともに、他の人の発表を聴き、この分野の最新の研究について学ぶ。(修士課程)
地球圏科学論文講読 II地球圏科学に関する論文を講読し、要旨を発表するとともに、他の人の発表を聴き、この分野の最新の研究について学ぶ。(博士課程)
地球圏科学特別研究 I指導教員の指導により、地球圏科学の研究を行い、その成果を修士論文として作成する。
地球圏科学特別研究 II指導教員の指導により、地球圏科学の研究を行い、その成果を博士論文として作成する。