国際南極大学とは?

「国際南極大学(IAI: International Antarctic Institute)」とは、オーストラリアのタスマニア大学(UTAS)が提唱する、雪氷寒冷圏科学教育のための国際的な大学間連携プログラムです。現在までに日本を含む13カ国から18の大学と研究機関が参画を表明しており、南極、北極、山岳域など寒冷圏に関する広範な教育プログラムが構築されつつあります。
雪氷寒冷圏科学には、氷河や氷床、極域の海洋と海氷、極域の大気・気象、生態系、氷や雪の物性、永久凍土など様々な分野があり、各大学はそれぞれの特色を生かした教育を行っています。国際南極大学プロジェクトは、各大学の得意とする分野を生かして、雪氷寒冷圏に関わる大学院教育を充実させ、次世代を担う大学院生の海外交流を促進することを目的としています。
北海道大学大学院環境科学院では、この国際南極大学構想へ参画するための極地科学教育プログラムをスタートさせました。海外ではスイス連邦工科大学(ETH)・タスマニア大学、国内では総合研究大学院大学・東京海洋大学との強い連携によって、世界水準の教育プログラムを提供する試みです。
おしらせ(2019/10/01 更新)
南極学特別実習IV(母子里雪氷実習)を以下の通り開催します。
日程:2020 年1 月21 日(火)‐24 日(金)
場所・宿泊:
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
雨龍研究林 母子里教育研究棟(母子里学生宿舎)
目的:
(1) 日本有数の寒冷・積雪地域を体験する
(2) 降雪・積雪に関する知識、観測技術の修得
(3) 積雪地域での行動技術の修得
(4) 学生・教員間の知識と技術の交流
実習内容:
この実習では北海道でも有数の豪雪寒冷地母子里を舞台に、
年間の最寒期に降雪、積雪、寒冷気象に関する野外観測を実施します。
留意事項:
・2020 年1 月17 日(金)にガイダンスと準備をします。
・15名程度で人数制限し、超過の場合は関連科目の受講状況などをもとに選考します。
・また本科目は環境科学院南極学カリキュラムの選択必修科目です。
過去の実習の様子はこちらでご覧になれます。
実習参加希望の方は2018 年11 月1日(金)までに以下へご連絡ください。
担当: 飯塚 芳徳(低温科学研究所 iizuka@lowtem.hokudai.ac.jp)
南極学特別講義IIを以下の通り開講します。
講師:
Prof. Wilhelm Hagen (ブレーメン大学)
Prof. Heinz Blatter (スイス連邦工科大学)
福井学・杉山慎(低温科学研究所)
開講場所: 低温科学研究所2F会議室
スケジュール:
・Heinz Blatter
9月19日(木) 16:30-18:00 寒冷圏と気候との関係
9月20日(金) 16:30-18:00 陸氷と雪について
9月24日(火) 16:30-18:00 海氷
9月25日(水) 16:30-18:00 氷河
9月26日(木) 16:30-18:00 氷床
9月30日(月) 16:30-18:00 寒冷圏の歴史
10月1日(火) 16:30-18:00 寒冷圏の将来
・Wilhelm Hagen
10月3日(木) 16:30-18:00 南極海の生態系
10月4日(金) 16:30-18:00 南極海と北極海の生態系の比較
10月7日(月) 16:30-18:00 南極圏の動物プランクトンおよびオキアミ
10月8日(火) 16:30-18:00 極域海洋における哺乳動物
・両講師共通プログラム
10月2日(水) 15:00-18:00 気候変動セミナー
この講義では、極地研究をリードする世界の著名な研究者を招き、
南極や極地科学の最先端を学ぶことを目的としています。
海外の研究者と交流し、英語の講義を受講する貴重な機会でもあります。
南極や北極について学びたい方はもちろん、
英語による地球科学の講義に興味のある方など、
たくさんの方々の参加をお待ちしております。
本講義はHSI (Hokkaido Summer Institute)のプログラムとして開講され、
北大の大学院生は大学院共通授業科目として2単位を取得できます
また環境科学院・南極学カリキュラムの必修科目になっています。
講義についての質問はこちらへどうぞ。
杉山慎(低温科学研究所 sugishin_atmark_lowtem.hokudai.ac.jp 内線7441)