研究内容
当研究室では、脱炭素社会の実現に向けた将来のエネルギー・社会システムを、数理計画法・コンピュータシミュレーションを用いてデザインする研究を行っています。
研究対象はグローバルから地域スケールまで、個別技術やセクターに焦点を当てた研究も対象とします。
研究成果は学術論文だけでなく、国・自治体などのエネルギー・温暖化政策検討に用いられることもあります。
研究テーマ
1. 世界・国を対象としたエネルギーシステム分析
- AIM-Technologyとよばれるエネルギーシステムモデルの開発を行っています。
- また、それを用いた日本の2050年ゼロ排出目標等の中長期目標、世界の2℃、1.5℃といった気候目標達成のためのエネルギーシステム評価・コスト評価などを行っています。
- モデルの詳細なドキュメントはこちらをご参照ください(英語)
- モデルのソースコードはGitHubで公開しています。

- 再生可能エネルギーや電気自動車等の既存技術に加え、水素や炭素回収利用・貯留(CCUS)といった新たな技術の評価に取り組みます。
- 主な研究事例
- 水素・アンモニア混焼発電の評価
- 炭素回収利用(CCU)、合成燃料の評価
- 水素関連技術の評価

2. 日本・地域を対象としたエネルギーシステム分析・温室効果ガス削減目標の評価
- 日本を10地域に区分したエネルギーシステムモデルを用いて、2050年ネットゼロ排出、2030年などの中期目標に向けたエネルギーシステム転換の評価を行います。
- 北海道を対象とした分析など、地域エネルギーシステム・地域脱炭素に関する研究への応用も可能です。興味がある学生さんは個別にご相談ください。
- 環境省中央環境審議会地球環境部会長期低炭素ビジョン小委員会で分析結果が紹介されました(2018年3月)。

3. 地理空間データに基づく太陽光・風力発電ポテンシャルの評価
- 気象データや地理空間データを用いて、現状・将来の太陽光・風力発電の時間別の電力供給ポテンシャル、CO2貯留ポテンシャルの評価を行います。
- 将来の日射・風況の変化、生態系保全を考慮した太陽光・風力発電量の評価などに応用します。

参考書
- 当研究室で扱う研究テーマについて、より詳しく知りたい場合は、以下の図書・文献が参考になると思います。
- 気候変動と社会(東京大学気候と社会連携研究機構編)
- 1章(特に1.1–1.3)、2章(特に2.3)、3章、5章、6章。入門として特におすすめ。
- エネルギー環境経済システム (藤井康正著)
- エネルギー・環境・経済システム論 (山地憲治著)
- 図解エネルギー・経済データの読み方入門 (日本エネルギー経済研究所編)
- 気候変動と社会(東京大学気候と社会連携研究機構編)
研究で用いるプログラミング言語、ツールなど
- 以下の言語・ツールについて事前の学習経験は問いませんが、経験があると活用できる機会は多いです。
- プログラミング言語
- その他ツール等
- Git, GitHub: シミュレーションモデルや関連するプログラムのメンバー間での共同開発・バージョン管理
- Slurm: クラスター計算機のジョブ管理
- Linuxに関する基礎知識: 研究室で用いるPCはWindows, MacOSですが、解析は多くの場合Linux計算機を使います。
- 研究に用いるプログラムの一部はGitHubで公開しています。