Graduate School of Environmental Science

環境科学の座標軸を提示する

2011 Public Lecture

2011-06-30

平成23年度公開講座 生物の環境への適応

パンフレット

公開講座開催にあたって

《北海道大学大学院地球環境科学研究院長 嶋津克明》

 昨年名古屋で開催された生物多様性条約締結国会議(COP10)は記憶に新しいところですが,地球上に生活する私たちは,その自然環境に依存しつつ,環境に大きな改変を加え続けてきました。将来にわたる生物資源や自然(生態系)の果たす役割を理解するために,多様な生物の生活をしっかり理解することは重要です。今回の公開講座では,このような視点のもと,多様な生物とそれらの果たす役割によって成り立っている自然(生態系)を,環境への適応という観点から解説いたします。また,長い進化の過程で生物が獲得してきた特性と急激な環境改変に対する応答に注目して,持続的な環境保全についても論じます。公開講座に参加され,私たちの地球環境をどのように守ればよいのか,一緒にお考えください。

【公開講座要領】

  1. 開講時期  平成23年8月23日(火)〜9月27日(火)(毎週火曜日)
  2. 実施場所  北海道大学大学院地球環境科学研究院(札幌市北区北10条西5丁目)
  3. 受講資格  満18歳以上の方であればどなたでも受講できます。(学歴不問)
  4. 定  員  先着70名
  5. 受 講 料  3,500円(既納の受講料はお返しできません。)
  6. 修了証書  全6回の開講のうち,4回以上受講した方には、最終講義終了時に修了証書を交付します。
  7. 主  催  北海道大学大学院地球環境科学研究院
  8. 後  援  札幌市教育委員会

【申込要領】

  1. 申込期間 平成23年7月15日(金) – 7月25日(月)【必着】
  2. 申込先  北海道大学環境科学事務部 (学術助成担当)

    〒060-0810 札幌市北区北10条西5丁目
    電話 (011) 706-2204
    E-Mail gakujutu (at) ees.hokudai.ac.jp

  3. 申込手続   申し込みは,下記の手順を全て行うことで完了します。

    1.仮申込【仮申込書】をダウンロードしてご利用下さい.
    2.先着順(定員70名)に本申込みの手続書類を郵送
    3.本申込み(受講料の納付を含む)
    4.手続き完了

  4. 今回から申込手続方法が変更となりましたのでご留意願います。
    詳細は,別紙「申込方法」を参照願います。

【その他】

  1. 会場には、受講者のための駐車場がありませんので、公共の交通機関をご利用ください。
  2. 本公開講座は、平成23年度前期道民カレッジ連携講座(環境生活コース9単位)の指定を受けています。
  3. 本公開講座は特定の回のみの受講も可能です(受講料も減額となる場合があります)ので、希望される方は上記申込「1仮申込み」の際にお申し出ください。

北海道大学大学院地球環境科学研究院 公開講座
《生物の環境への適応》

第1回 8月23日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 東 正剛
講義題目:「適応と多様性をもたらす分子基盤」

概  要:様々な生物の持つ遺伝情報を比較すると,地球上の全生物は共通の祖先から起源したことが分かる。しかも,遺伝子に起こる突然変異には適応に有利なものはほとんどない。それでは,これ程多様な生物はどのように生み出されてきたのだろうか。最近明らかとなってきた生物多様化のメカニズムについて解説する。

第2回 8月30日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 大原 雅
講義題目:「多様な環境に適応・進化してきた林床植物の生活史戦略」

概  要:林床植物を題材に,多様な生育環境に適応し,進化してきた植物たちの生きる実態(生活史)を解説するとともに,未来へと続く自然環境の保全における生活史研究の重要性を紹介する。

第3回 9月 6日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 甲山 隆司
講義題目:「木々のあいだの競争・共存と,森林の果たす役割」

概  要:森林を形作る樹木は,お互いに,より有効に光や土の中の養分を獲得しようと競い合うことで,分化・共存して巨大な生物炭素蓄積を持つ生態系を形作ってきた。人間社会の持続性の鍵をも担っている森林の果たす役割について,紹介する。

第4回 9月13日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 木村 正人
講義題目:「北国の動物と虫たち:どのようにして冬を越すのだろうか」

概  要:北国に棲む哺乳類,鳥類,魚類,昆虫類がどのように冬を過ごしているか,特にどのように低温に対処しているかについて,そのメカニズムを中心に紹介する。

第5回 9月20日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 森川 正章
講義題目:「水生植物と根圏細菌の共生作用を活用した持続可能な環境浄化」

概  要:植物の光合成産物による根圏細菌の活性化(汚染物質分解促進)作用と根圏細菌による植物の成長促進作用が同時に進行する様子を紹介する。


第6回 9月27日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 高田 壯則
講義題目:「コンピューターの中の生命」

概  要:近年動物や植物といった生き物の生活や個体数の変化をコンピューターシミュレーションで予測するという試みがよく行われている。その舞台裏について解説を加え,コンピューターの中の生命がどのように作られ,どのような役割を果たしているのかを伝えたい。

講義時間は,毎回18:30〜20:00です。

※ 講師の都合により,講義日が変わる場合があります。

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