Graduate School of Env.Science / Faculty of Env.Earth Science
Hokkaido University
N10W5 Sapporo
Hokkaido 060-0810
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微生物は生命のルーツでもあり、地球上には様々な種類が無数に存在しています。しかし、微生物が、食品加工や病気などに関わるだけではなく、私たちの地球環境を守る働き者であることはあまり知られていません。かれらはそれぞれが、苛酷な条件下でも有機物を合成し、作物の生産を手助けし、あるいは汚染物質の分解による環境の浄化をしているのです。詳細は公開講座で紹介されますので、是非ご参加下さい。
【公開講座要領】
1.開講時期 平成19年8月21日(火) - 9月25日(火) 18:30-20:00
2.実施場所 北海道大学大学院地球環境科学研究院C棟104講義室
3.受講資格 満18歳以上の方であればどなたでも受講できます。
4.定 員 50名程度
5.受講料 3,500円(既納の受講料はお返しできません。)
6.修了証書 4回以上受講した方には、最終講義終了時に修了証書を交付します。
【申込要領】
今年度は締め切りました
1.申込期間 平成19年7月30日(月)?8月10日(金)
2.申込先 北海道大学環境科学事務部(学術助成担当)
〒060?0810 札幌市北区北10条西5丁目
電話(011)706?2204,2205
E-Mail gakujutu@ees.hokudai.ac.jp
3.申込手続 申し込みは、直接窓口で行うか、郵送で行ってください。直接窓口で申し込む場合、郵送で申し込む場合、ともに、あらかじめ受講料を金融機関窓口で払込みのうえ(ATMによる振込みは不可)、受講申込書にE票(受付証明書)を貼付して申し込んでください。
【その他】
1.会場には,受講者のための駐車場がありませんので,公共の交通機関をご利用ください。
2.本公開講座は,平成19年度前期道民カレッジ連携講座(教養コース9単位)の指定を受けています。
3.本公開講座は特定の回のみの受講も可能です(受講料も減額となる場合があります)ので,希望される方は上記申込先までお問い合わせください。
概 要:海洋は地球の表面積の約70%を占めており、太陽からの光の届く海洋表層(200メートルより浅い水深)では、肉眼では見えない極微小の植物プランクトンが、二酸化炭素と水を使って光合成をし、有機物と酸素を作り出しています。その地球規模での年間生産量は陸上植物に匹敵することから、植物プランクトンは地球温暖化の原因となる二酸化炭素の重要な固定者です。本講義では、海洋植物プランクトンを中心に、地球環境変化に対する海洋微生物の役割とその応答についてご紹介します。
概 要:去年の雪解けの頃、知床半島に近いオホーツク海沿岸で、油塊や油にまみれた多数の海鳥の死骸が打上げられているのが発見されました。このニュースを聞き、1997年1月に日本海(島根県隠岐島沖)で起きたロシアのタンカーナホトカ号の重油流出事故を思い出した方も多いのではないでしょうか。石油などで汚染された環境を生物の力によって浄化する技術をバイオレメディエーションといいます。この技術は、例えば汚染物質を燃やしてしまう方法などに比べて、環境に優しいといわれています。しかし、必ずしも有効でないこと、外来生物を導入することへの違和感などから使いにくい技術でもあります。北海道はサハリン油田に近接していることもあり、不断の備えが必要です。石油によって汚染された土壌を対象にした微生物を使ったバイオレメディエーションの問題点と新たな可能性について考えてみます。
概 要:近年、札幌市を流れる豊平川や琴似発寒川において、秋になるとサケの遡上が再び観察され るようになりました。このような大都市の中に、心温まる美しい水環境を維持するためには下水道の整備や 水環境保全対策が重要であることは明らかです。しかし、実際に我々の水環境を守ってくれているのは小さ な微生物たちです。河川や湖沼の富栄養化に最も影響を及ぼす排水中の窒素を分解除去してくれる微生物群集に注目して、どのような微生物が、どこで、どのように窒素を分解除去しているのか、我々の目には見えない”驚異の微生物ワールド”を覗いてみたいと思います。
概 要:微生物は肉眼では捉えることができないため、自然界の中で微生物の活躍を伺い知ることが困難です。しかし、地球上には多様な微生物が存在し、生態系において物質の生産、分解及び循環に寄与しています。南極と言った極限環境で、微生物はどのように生活しているのでしょうか? 南極だけでなく、身近な環境を例にして、低温環境で活躍する微生物たちをご紹介します。
概 要:根圏とは植物の根と接触した極わずかな土壌領域のことです。ほんのわずかな量にも思えますが、土の中の根の表面積を考えると実は莫大な量となります。この根圏には多種多様な微生物(1gの土に107-1011匹)が棲息しているのですが、その中には植物にとって役に立つ微生物も存在しています。このような微生物の役割を紹介すると同時に、地球環境や人間にとって優しい農業を目指すためにどうやって微生物をうまく活用していくべきかについて解説します。
概 要:細菌は単細胞生物なのでバラバラに生きていると考えられがちですが、自然環境中では何らかの表面に付着して集団すなわちバイオフィルム(ぬめり)を形成していることが知られています。本講義ではバイオフィルムに隠された細菌のしたたかな生存戦略とこれらを環境浄化技術に応用できる可能性について解説します。
Graduate School of Environmental Sceince, Hokkaido University