Graduate School of Environmental Science

環境科学の座標軸を提示する

Kazuhiro Ura

  • Title: Associate Professor
  • Course:
    • Division of Biosphere Science
      • Course in Marine Biogeochemistry and Biology
  • URL: http://kaken.nii.ac.jp/d/r/90360940.ja.html
  • Summary: ウニ類の生殖巣の肥大に関わる内分泌調節メカニズム、ならびに消化管での栄養吸収および生殖巣への栄養分の運搬メカニズムを主に研究しています。そして、得られた研究成果をウニ類の養殖技術開発へ応用することを目指しています。 ウニ類の食品として扱われるのは生殖巣です。従って、ウニ類の生殖巣の肥大メカニズムを明らかにすることが、ウニ類の養殖技術開発において重要となります。ウニ類の生殖巣の肥大は、タンパク質、糖、脂質などの合成・蓄積により引き起こされます。このタンパク質の内、主に主要卵黄タンパク質(MYP) とビテロジェニン様タンパク質の蓄積が重要です。しかし、これらのタンパク質の合成および生殖巣への蓄積メカニズムは明らかにされていません。私たちは、ウニ類の MYP とビテロジェニン様タンパク質の合成および生殖巣への蓄積メカニズムを明らかにすることを目指します。 多くの生物において、タンパク質の合成には内分泌調節メカニズムの内、転写調節因子である核内受容体が深く関与しています。ウニ類の MYP およびビテロジェニン様タンパク質の発現調節メカニズムが明らかになればウニ生殖巣の肥大を自由に制御できます。私たちは、これらのタンパク質の発現調節に関与する核内受容体の特定とそのリガンド(核内受容体に結合し活性化させる成分)となる成分の探索を行っています。 また、これらのリガンドが明らかになれば、ウニ類の養殖技術開発の内、餌にこれらの成分を含ませればウニ生殖巣の肥大効率が向上することが期待されます。北海道南西部日本海側、日本各地ならびに世界各地で、ウニの食圧や様々な原因で海藻群落「藻場」が消失した磯焼け海域が拡大しています。この磯焼けを解決するにはウニの排除が最も有効とされています。そこで私たちは、磯焼け海域に生息している未利用なウニを養殖により有効活用するために研究成果をウニ用配合餌料の開発へと応用し、ウニ類の養殖技術開発を行っています。この磯焼け海域からウニを早いサイクルで排除し、利活用することにより漁業者の収入増や沿岸海域での海藻群落「藻場」の再生も期待されます。
  • Keywords: 比較内分泌学, 海産無脊椎動物生理学
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    Graduate School of Env.Science / Faculty of Env.Earth Science Hokkaido University N10W5 Sapporo Hokkaido 060-0810 Contact/Counsel
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