環境科学院について

学院長あいさつ

dean 人類はその誕生以来、さまざまな自然の脅威に対する技術の開発や石油・石炭に代表される地下資源の利用など、外なる自然への積極的な働きかけによって、地球上で類を見ない繁栄を手にしてきました。今や世界人口は70億人に達し、人間活動の影響は、気候を含む、我々の環境全般に及んできています。2013年秋から順次公表されてきた気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書では、「人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の主な要因であった可能性が極めて高い」と述べられており、将来予想される気候変化のリスクにも言及されています。また、こういった気候変動だけでなく、鉱工業由来の環境汚染も新興国や発展途上国を中心に未だに深刻な問題です。このような状況ですから、人間活動に伴う環境負荷を調べ、その負荷を軽減する技術や手法の開発を行っていくことがまず必要ですし、劣悪な状態となった環境の修復も喫緊の課題です。他方、地球環境に対する我々の理解は未だ極めて限定的ですので、直接的な環境問題への対応と同時に、生物圏を含む、大気、海洋、陸面からなる地球環境システムの変動機構とその変動の地域への影響の理解にも努めなければなりません。

 環境科学院は、1977年に環境科学を冠する日本で最初の大学院である環境科学研究科として発足し、1993年の地球環境科学研究科への大幅な改組、2005年の環境科学院への改組を経て、現在に至っています。環境科学院は、地球環境科学研究院水産科学研究院低温科学研究所電子科学研究所触媒科学研究所および北方圏フィールド科学センターに所属し、環境科学関連の研究を推進している約140名の教員の協力の下に運営されています。教育研究分野は非常に広く、時間的には古環境変動から気候変化予測までの過去から未来、10万年スケールの問題から今日・明日の問題まで、空間的には地球規模から地方自治体スケールまで、また内容的には、自然環境変動から人為的環境変化、環境修復・環境保全技術までの環境に関わる様々な現象・問題・視点をカバーしています。そのような中、学生たちは、海洋観測や国内外のフィールドでの調査・観測、ラボでの実験、スーパーコンピューターを用いたシミュレーションやデータ解析等、様々な形態の研究を進めています。就職先も、大学を含む公的機関の研究者や技術者、環境に関係する分野の行政官、企業の研究所や高校教師、コンピュータ技術者、いろいろな企業のオフィスワーカーなど、多岐にわたります。また、入学者の出身学部も文系を含む広い領域に及び、さらに5人に1人は留学生という環境でもあります。環境科学は、既存の学問分野を包括し、この世界のシステムとしての理解と、新たな学門の創出を目指していかなければいけません。それゆえ、多様性を維持することは大変重要です。我々は、特定の学部を持たない独立大学院であることの利点を活かし、既存の学問分野の枠にとらわれない多くの若い知性の参入の下、そのようなミッションを果たしていきたいと考えております。

 我々の身の回りの自然がどのように形作られ、それが我々とどのように関係し、また、人間との関係を良好に保つにはどうするか、どのような技術が必要か、さらには、持続可能な社会の構築のために我々は何をすべきなのか、そのようなことに関心のある多くの皆さんの入学をお待ちしています。

学院長 久保川 厚

充実した教育を提供


  • 環境科学院は、北海道大学の7つの研究院・研究所・センター(教員が属する組織)の教員が関わる学院(大学院生が属する組織)です。
  • 多様な研究分野と教育資源、広大な研究林・最先端の計測機器などを有しており、南極学カリキュラムに代表されるユニークな取り組みも行っています。

fig

学生の多様性と柔軟な教育進路

さまざまな経歴を持つ学生を受け入れます
  • 環境科学の基盤学問学部を卒業した学生に加え、経済学や医学といった他分野出身の学生も基礎学力に基づいて評価し、広く受入れます。
  • 社会人を受入れるため、長期履修制度を設けています。
  • 外国人留学生には、英語による体系的な授業により、英語のみで修了できる体制を整えています(EPEES)。
柔軟な教育進路
  • 基盤専攻の修士課程と博士後期課程で、環境科学の基盤となる学問領域に集中する。
  • 基盤専攻修士課程の後、環境起学専攻博士後期課程で目的指向型の研究を通じた教育を受ける。
  • 修士入学時から一貫して、環境起学専攻で目的指向型研究を行い博士をとる。
  • 環境起学専攻の修士課程で、環境問題に対する広い視点を養う。

環境科学院の専攻構成と入学定員

目的指向型専攻と基盤学問分野専攻が互いに支え合う

「環境起学専攻」地球環境の緊急課題の解決を目指す目的指向・分野統合型の専攻
「地球圏科学専攻」「生物圏科学専攻」「環境物質科学専攻」環境科学の基盤学問領域を担当

環境科学院・四つの専攻

環境起学専攻

環境問題の解決を目指す君に。

地球圏科学専攻

雪と氷と海と空を知ろう。基礎科学から自然災害研究まで。


生物圏科学専攻

生物圏の研究なら、我が国最大のフィールドサイエンスの拠点で。


環境物質科学専攻

グリーンケミストリー/環境修復・浄化プロセス/生物資源利用


前
専攻紹介
カテゴリートップ
入学希望の皆さまへ
次
ディプロマ・ポリシー

北海道大学 大学院 環境科学院 / 地球環境科学研究院