2009Public Lecture

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平成21年度公開講座 異分野融合によって新たな環境科学を起こす

パンフレット

◎公開講座開催にあたって

《北海道大学大学院地球環境科学研究院長 南 川 雅 男》

 便利で豊かになると信じて開発してきた技術や、20世紀の繁栄を支えてきた多くの産業や制度は、今世紀に大きく転換を迫られています。私たちは、環境への配慮なしに、便利さや豊かさだけを追求することには、もはや同意できなくなっているのです。では、環境への配慮は、どのようあるべきで、どのように社会に受け入れられるでしょうか。今回の公開講座では、現代の環境問題として象徴的な5つのテーマを取り上げます。期待が先行しがちな先端テクノロジーの抱える不安、いつでもあると思い込んでいた河川流域に起こっている変化、豊なはずと思いがちな水資源が直面するかもしれない問題、低炭素で循環型の社会はどのように実現可能か、途上国の森林衰退にみる急激な近代化の歪み。このような、異分野に点在するかのようにみえるこれらの課題に共通しているのは何でしょうか。「人間と自然の共生のあるべき姿」を求めて、一緒に考えてみませんか。

【公開講座要領】
  1. 開講時期 平成21年8月18日(火) - 9月29日(火)
    [9月22日(火)は、祝日のため開講しません。]
  2. 実施場所 北海道大学大学院地球環境科学研究院 会議室
    (当初予定されていた「C棟104講義室」から変更になっています。)
  3. 受講資格 満18歳以上の方であればどなたでも受講できます。(学歴は問いません。)
  4. 定  員 先着50名(会場の都合により、今年度は先着50名までとなります。)
  5. 受講料  3,500円 (既納の受講料はお返しできません。)
  6. 修了証書 4回以上受講した方には、最終講義終了時に修了証書を交付します。
【申込要領】
  1. 申込期間 平成21年7月27日(月) - 8月5日(水)
  2. 申込先  北海道大学環境科学事務部 (学術助成担当)
            〒060-0810 札幌市北区北10条西5丁目
            電話 (011) 706-2204, 2205
            E-Mail gakujutu (at) ees.hokudai.ac.jp
  3. 申込手続 申し込みは、直接窓口で行うか、郵送で行ってください。
    直接窓口で申し込む場合、郵送で申し込む場合、ともに、あらかじめ受講料を金融機関窓口で払込みのうえ(ATMによる振込みは不可)、受講申込書にE票 (受付証明書) を貼付して申し込んでください。
【その他】
  1. 会場には、受講者のための駐車場がありませんので、公共の交通機関をご利用ください。
  2. 本公開講座は、平成20年度前期道民カレッジ連携講座(環境生活コース9単位)の指定を受けています。
  3. 本公開講座は特定の回のみの受講も可能です(受講料も減額となる場合があります)ので、希望される方は上記申込先までお問い合わせください。

北海道大学大学院地球環境科学研究院 公開講座
《異分野融合によって新たな環境科学を起こす》

第1回 8月18日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 池田 元美
講義題目: 「環境問題は複雑にからみあったパズル」

概  要: 地球規模で環境劣化が進んでいます。身近に感じられる孫の世代まで住みやすい地球を残したいのは誰もが考えることです。深刻な環境問題でも、ひとつひとつの要素は自然科学や人文社会学に基礎情報があるので、それらを集め、いろいろな分野の人たちが協力して取組むことによって有効な対策を見出せます。また異なる視点から観ることで、一面的な問題解決策の逆効果を防げます。このようなパズルを解く具体例を見てみましょう。

第2回 8月25日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 教授 古月 文志
講義題目: 「ナノテクノロジーの功罪」

概  要: 人類は、生活基盤を支える産業技術を、マクロ、ミクロ、サブミクロを経て、ついにナノの領域に進歩させました。直径1ミクロンの球体は直径1ナノの球体に分けると10億個分にもなります! ナノ素材・ナノテクノロジーは環境負荷低減を可能にする次世代産業技術ですが、「ナノ物質による環境汚染」という人類未曾有の環境問題をもたらす危険性も秘めています。日本初、ナノテクノロジーの柱とも言われる「カーボンナノチューブ」を具体例として取り上げ、その功罪について解説します。

第3回 9月1日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 特任助教 根岸 淳二郎
講義題目: 「河川から見る流域環境の変化とその保全」

概  要: 私たちは生活の中で河川の持つ様々な公益的機能を享受しています。一方で、人口増加に伴う水資源への需要が高まるにつれ、河川が持つ豊かな自然環境を著しく劣化させています。特に、長い時間をかけて、自分の目で見わたすことのできない景観の変化などには気づきにくいものです。ここでは、河川を中心に見た流域景観の変化や水生生物の生息環境が劣化する仕組み、さらに再生の試みや課題について最新の知見を交えて紹介します。

第4回 9月8日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 特任助教 佐藤 友徳
講義題目: 「水資源は自然の恵み」

概  要: 我々は生活のいたるところに水資源の恩恵を受ける反面で、旱魃や大雨など水に関連する自然災害は多くの被害をもたらします。このように地球の気候システムの中で、水はどのように巡り、どのような役割を持っているのかについて、わが国やアジアの気候を例として解説します。また、地球温暖化などの気候変動や人間活動によって、自然の水循環系にどのような変化が起こり得るかについて紹介します。

第5回 9月15日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 特任准教授 藤井 賢彦
講義題目: 「循環型社会と低炭素社会」

概  要: 大量生産・大量消費のメタボ社会からの脱却は、地球温暖化の緩和という観点からだけでなく、使用エネルギーの大半を海外に依存している我が国にとっては、安全保障という視点からも重要な事柄です。環境負荷の低減と心豊かな暮らしを両立させた「持続可能な社会」を実現する上で、私たちが現在抱えている課題と、その克服に向けた様々な取り組みについて紹介します。

第6回 9月29日(火) 講師: 大学院地球環境科学研究院 准教授 石川 守
講義題目: 「途上国の脆弱な環境」

概  要: 社会が不安定であり地域住民の生業が身近な自然環境に大きく依存している途上国では、環境劣化に対する適応力が低く、その影響は先進国よりも深刻です。本講義では、社会主義から市場経済への移行後、商業主義に起因する様々な環境問題が具現化しているモンゴルを対象にします。国土の10%足らずを占める森林に焦点をあて、森林を成立させる環境要因や近年の森林衰退の現状および地域住民の森林保護意識などについて紹介します。

講義時間は,毎回18:30-20:00です。


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Graduate School of Environmental Sceince, Hokkaido University