【プレスリリース】北極海の夏の海氷が激減したメカニズムを解明―黒い開水面が吸収する日射の効果―

【プレスリリース】北極海の夏の海氷が激減したメカニズムを解明―黒い開水面が吸収する日射の効果―

北極海の夏の海氷面積はこの 40 年で半減し、北極海は一年中海氷に覆われる多年氷域から、夏には海氷がなくなる季節海氷域へとシフトしつつあります。この海氷の激減については、いくつかの要因が指摘されています。柏瀬陽彦研究員(国立極地研究所)と本学院地球圏科学専攻の大島慶一郎教授(低温科学研究所)が中心となり実施された本研究では、海氷−海洋アルベドフィードバックが重要な要因であることを、衛星観測による海氷データ等の解析から明らかにしました。海氷−海洋アルベドフィードバックとは、日射に対する反射率(アルベド)が黒い開水面では白い海氷表面より小さいため、海氷域で水開き(開水面)が一旦広がると、開水面から吸収された日射による熱により海氷が融解され、さらに開水面を広げ、海氷融解を加速するというものです。融解初期に海氷の発散量(海氷が拡がる方向に動く割合)が大きいと、このフィードバックが有効に働き、融解が進みます。2000 年代以降、多年氷などの厚く動きにくい海氷が減ることで発散量が増加し、フィードバックが働きやすくなったことが海氷激減の一因と考えられます。 本成果は、英科学誌『Scientific Reports』に掲載されています。

詳細については、以下のプレスリリースをご覧ください。
北極海の夏の海氷が激減したメカニズムを解明―黒い開水面が吸収する日射の効果―(PDF)

北海道大学 大学院 環境科学院 / 地球環境科学研究院