自己集合単分子膜のSTM解析
Au(111)単結晶表面に形成した4-メルカプトピリジン自己集合単分子膜のSTM像。測定は過塩素酸中で電位制御して行いました。リング状の構造体のサイズがちょうどピリジン環のサイズです。真中がやや暗く見えることから、ピリジン環の電子状態を反映していると考えられます。この構造は溶液のpHの変化に伴って変化します。ピリジン環のN原子でのプロトン化・脱プロトン化が構造に影響を及ぼしていると考えられます。構造変化は化学特性にも大きな影響を与えます。
参考文献
- L.-J. Wan, y. Hara, H. Noda, and M. Osawa,
"Dimerization of Sulfur Headgroup in
4-Mercaptopyridine Self-Assembled Monolayers
on Au(111) Studied by Scanning Tunneling
Microscopy", J. Phys. Cnem. B, 102, 5943-5946 (1998).
- L.-J. Wan, H. Noda, Y. Hara, and M. Osawa,
"Effect of Solution pH on the Structure
of a 4-Mercaptopyridine Monolayer Self-Assembled
on Au(111)", J. Electroanal. Chem., 489, 68-75 (2000).
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