スイスアルプス野外実習 2006年度実習報告
−−北海道大学環境科学院 地球雪氷学実習−−
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手稲講習5月6日 (報告:小笠原)

 雪上ハイク

行動技術:まずはスイスの氷河上での行動を想定し、スノーシューを履いて歩行練習を行った。思っていたよりも急傾斜でも歩行練習を行ったが、スノーシューを履いていればある程度締め固まった雪の上なら容易に歩くことができた。

写真1 こんな坂道もスイスイ

 

写真2 スノーシューでの歩行も慣れると快適に動くことができる

地図読み:歩行練習中に地図上で自分達の現在地の確認を行った。地形図と実際の身の回りの地形を見比べ、現在地を確認した。歩行練習からの帰りは班ごとにコンパス(方位磁針)と地図を用いて、地図読みを行いながら山小屋に帰ってくるように指示を受けた。いざ、実際にフィールドで地図読みをやってみると難しいことがわかった。しかし、4人で知恵を出し合いながらやると意外とうまく帰ってくることができた。これからはいつでも使えるように、更なる練習が必要になると思う。

写真3 地図読みの練習

写真4 現在地の確認

 GPS観測および気象観測の説明:杉山先生にGPS観測装置の説明、末吉さんに気象観測装置のレクチャーをしていただいた。GPS観測は観測データをパソコンに移し、子機を持って歩いた軌道を見ることができた。気象観測装置は、気温や湿度、風速、雨量を同時に計測できるという優れものである。

写真5 GPS装置の据え付け

写真6 GPSの各装置の説明

写真7 気象観測装置の説明

ロープワーク:GPSと気象観測装置のレクチャーの後は、登山家の樋口氏から実践的なロープワークを学んだ。室内実習で学んだロープワークを用い、ザイルパートナーを組むための練習をした。今回の野外実習では、全員がハーネスを着け、ザイルとハーネス、カラビナを用いてロープワークを行った。翌日は更に内容を発展させ、クレバスに落ちた際の救出方法を学んだ。

写真8 室内講習のロープワークの復習

写真9 ザイルパートナーになるために

野外講習2日目 (報告:平池)

−デ−タ処理−
一日目に観測されたデータを読み込んで図を描いているところ。



−ロープワークその1−
2、3人をザイルでつないで歩く。 先頭がコースを選び、ザイルが たるまないように後ろを確認しながら進む。



−ロープワークその2−
クレパスに落ちた人を救出する方法。 ザイルでつながりクレパスのある氷河上を歩いていて一人がクレパスに落ちたこ とを想定。まず救出する人は自分の安全を確保し、落ちた人の生存を確認する。 それからザイルを使って動滑車をつくり引き上げる。


●下で救出されるのをまっている。


●動滑車を使って引き上げている。



−搬送法その1−
倒れている人の頭をしっかり持って、7人で持ち上げる。 持ち上げる人は倒れている人の頭側のひざを立てて、頭を持っている人のかけ声 でタイミングを合わせて持ち上げる。




−搬送法その2−
ザックやザイルを使用する搬送法。 ザックと背中の間に人をはさんで背負う。 ストックも使って搬送される人のひざをかけることもできる。


●意外と簡単に持ち上げることができる。


●ザイルを使用しても同様に背負うことができる。 この場合、背負う人はザックを誰かに持ってもらうか、おいてこなければならない。



最後に小屋の掃除をして、記念撮影。



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