スイスアルプス野外実習 2006年度実習報告
−−北海道大学環境科学院 地球雪氷学実習−−
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スイス野外実習6日目


氷河上でのアイスコアサンプリング、積雪断面観測、氷河の流動速度観測、気 象観測の調査を無事終えて、三日間滞在したEigergletsher Gest Houseを出発 し移動する日。天気も良くあたりの山々もとてもきれいに見えていました。

が・・・今日は波乱の幕開け、午前7時頃末吉さんがゲストハウスのすぐ下に あるレストランに朝食を食べに向かう途中線路にかかる凍った渡し木に足を滑 らせ転倒!負傷して病院に杉山さんに付き添われ搬送されるというハプニング が・・・。リーダーが不在の中、大津さんが中心となり皆をまとめ Grindelwaldまで降りる。そこで治療を終えた末吉さん、杉山さんと無事合流 し、街でほっと一息。予定を変更し、今日は少しゆっくり目的地Randaへ向か うことに。

GrindelwaldやInterlakenなどの経由地で乗り継ぎの合間に少しだけ駅周辺を 散策。かわいいヤギの群れや、きれいな建築物や風景を楽しみながら、久しぶ りの平地(今までは2500〜3300m付近に滞在していた)を満喫!

Interlakenの駅。

数回の乗り継ぎを経て、Randaに到着。駅からホテルまで、地元の子供たちと コミュニケーションをとりながら歩いて移動。

途中、有名なランダの大崩落の様子を目の当たりにする。Randaの大崩落・・・ スイス南部のRandaはZermattの北、約10キロ、切り立った谷に囲まれた場所 に位置しています(スイスは山に囲まれた街がほとんど!!)。大雨によって、 1991年4月18日と5月9日に二回の大規模な崩落が発生し、1回目は2 100m付近から、2度目は2300m付近から、2回の合計で約3000万立方 メートルもの岩石が崩れ落ちたといわれています。これら大量の岩石や土砂は マッターフィスパ川をせきとめ、Randaの街に洪水をもたらしたそうです。幸 い、人的被害は少なかったそうですが、鉄道の復旧には105日も要したそうで す。

この2つの地図は崩落の前後のRanda周辺の様子を示したものです。土砂によっ て川は東に追いやられ、線路や道路も東側に敷きなおされているのがわかりま す。大崩落の後、ランダの集落が洪水に見舞われたことから、今後の防止策と して4キロ近いバイパスが西側の崖の中に掘られたのだそうです。(崩落前)

(崩落後)

ホテルでは久しぶりの浴槽にみんな感激していました。そして、今日の夕食は チーズフォンデュ。なんとも言えない独特なチーズとワインのにおいがする、 本場の味に感激!?その後は、レクチャーもなく自由行動となり、ホテル周辺 を散策したり、地元の子供たちと遊んだり、おいしいワインを楽しんだり、各々 にエンジョイしていました。ちょっとハプニングはありましたが、実習前半の 疲れを癒し、ゆっくり過ごせた一日でした。
文責  田中 靖人

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